ヒトは生きていく中で必ず歳を取り、老いていきます。
不老不死の薬でも開発されない限り、これは生物であるヒトにとって逆らえないことです。
その『加齢・老化』の中の、とりわけ身体の変化のことを退行変性と言います。
この退行変性が身体の機能の低下や、痛みを引き起こすきっかけになったりします。
そのため、整形外科的な問題を考えるときに必ず考慮しなければならない要素です。
身体の中で分かりやすい退行変性の例を挙げるとしたら、
・膝の半月板が擦り減ってきて、膝の関節の間が狭くなる
・腰の椎間板に含まれる水分が減ってきて、腰椎の間が狭くなる
・肩の中の方にある筋肉が、徐々に傷んで切れてしまう などなど
といったものがあります。
こういった退行変性は誰にでも起こり、避けられないものです。
では、『退行変性を避けられない』のなら『歳を取って身体に痛みが出ることも避けられない』のでしょうか?
答えは『NO』です!!
退行変性を避けることができなくとも、歳を取って身体に出てくる痛みを予防もしくは出てきた痛みを改善することは可能です。
腰や膝を手術したり人工関節を入れるといったことをしなくてもです。
退行変性に伴って身体に痛みが出やすくなることはそうなのですが、退行変性=痛みではありません。
退行変性単体で痛みまで発展することは少なく、基本的には『退行変性+姿勢や動作の問題』によって痛みが生じてきます。
では、『姿勢や動作』において問題となるのは何でしょうか?
問題になるのは、偏った姿勢や偏った身体の使い方です。
偏った姿勢や偏った身体の使い方をしていると、関節や筋肉に局所的に負荷が強くかかってしまうため、負荷の強くかかっている関節や筋肉に痛みが出てしまいます。
こういった関節や筋肉にかかる物理的な負荷のことをメカニカルストレスと言います。
しかし、偏った姿勢や動作を避けるといっても仕事をしていたり、趣味に興じたりしていれば、ある程度姿勢にも動作にも偏りが出てきます。
デスクワークだと背中が丸まってきたり、レジで立ちっぱなしだと片方の脚にばかり体重を乗せてしまったり、、、
そういった偏った姿勢や動作が長く続いてしまうと、その姿勢や動作に伴った筋肉の硬さや関節の硬さができてきてしまいます。
そうするとその姿勢以外の姿勢がとりづらくなるため、より偏った姿勢や動作が強くなってきます。
こういった悪循環が繰り返されることで、筋肉や関節にかかる偏った負荷⇒『メカニカルストレス』が強まり、痛みが出るに至ります。
個人個人の元々の姿勢や動作は個人個人で異なります。
個人個人の生活スタイルや仕事は個人個人で異なります。
個人個人にかかりやすいメカニカルストレスは個人個人で異なります。
その中でその個人にとって何が悪い要素でどこをどう直せばいいかは、解剖学・運動学・生理学を始め様々な知識・技術を駆使してなければ、しっかりと把握することはできません。
だからこそその悪循環を断ち切るために、トレーナーによる適切な姿勢・動作の指導や、筋肉・関節等の身体のケアが必要になります。
また自分自身がそういった知識を少しでも持っておくことも、身体をケアする上でとても大切です。
ケアしきれない部分は専門家にサポートしてもらうことが大切です。
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必ず力になります。